【ブログ】素直であること
今年最後のブログです。年末を迎え、別れの時期になってきました。といっても悲しい別れではなく、前向きな「卒業」という別れです。
と言いますのも、近年、国公立を受ける方を除いて、2月の入試シーズンを前にAO入試や公募推薦、指定校推薦などで学校を決めるパターンが多くなったからです。ちょっと数字の話になってしまいますが、私立大学では2017年度は実に44%の学生がAO・推薦制度を用いて、大学入学を決めています。一方の国公立大学ではAO・推薦入試による入学は、2017年度で15.5%と私立の半分にも達していません。しかし今後は入学者全体の3割程度まで、AO・推薦入試による入学者の割合を高めることを、国立大学協会は打ち出しています。とはいえ、AO・推薦入試による入学者の学力低下も懸念され、2020年度からAO・推薦入試の改革を始める予定です。推薦入試は「学校推薦型選抜」、AO入試は「総合型選抜」に変更され、いずれも思考力・判断力・表現力などの評価が義務付けられることになっており、今後の動向から目を離せません。
こんな事情から、AIEでも早々に指定校推薦により、関西の有名私学に進学が決定した男の子が、12月末で卒業となりました。彼との出会いはかれこれ中2の夏からです。実はお姉さんもAIEに通っていたので、名前だけは中1のころから知っていました。お姉さんが合流される際に、実は弟君がいること、学校の成績が伸び悩んでいることを伺っていました。とはいえ、中学に入ってバスケットボールに打ち込んでいたため、なかなか時間が取れず、夏の短期間でなら、と最初に出会ったときは彼が中2の夏、AIEの夏期講座の個別レッスンでした。レッスンは4回で終了、また来てほしいな、と思いつつの別れでした。
そんな彼が本格的にAIEに通うようになったのは、中3の夏でした。私はその時期は別部署でしたので直接会ったわけではありませんが、なんでも学校の定期テストでも平均点を割るようになったので、お母様が連れてこられました。そこからです。スポンジのごとく彼がこちらの言うことを吸収し、どんどんと成績を上げたのは。その1年後の高校1年生には、学校のテストは常に90点台をキープし、英検にも挑戦していきました。勉強もおちついてきたので、よりバスケットにも集中できる環境になったのでしょうか、クラブ活動でも近畿大会まで進むほど、順調に頑張っていました。
今から思い返してみても、彼の成長の秘訣はひとえに彼自身の誠実さ、素直さによるものだと思います。こちらの出した宿題や提案に対して、「やってみます」と、すっとこの返事ができたこと、そして、わからない点や困ったことを隠さずに何でも講師の先生相談してくれたからです。その背景には、お母様がAIEを信頼してお預けいただいたこと、そしてご本人の意欲があったことだと思います。
保護者の方と、当人との足並みがそろったとき、生徒さんは大きく変わります。英語力の伸びにおいてもそうですし、学習に対する姿勢、モチベーションそのものにおいても変化が見られます。多くのお子様は自分の力を伸ばしたい、成長したいという思いはお持ちですので、そこをさらに引き出せるように、AIEも頑張りたいところです。
最後に、彼が卒業の際に「AIEに来る前は英語がさっぱりでした。でもAIEに来て英語が好きになれました。ありがとうございました。」と100点満点のメッセージをくれました。少しだけかもしれませんが、彼の人生を豊かにできるお手伝いをできたこと、誇りに思います。